はじめに
シンガポールではその時の財政情勢や経済状況を勘案して、法人税や個人所得税を一時的に安くすることがあります。今回はこのTax Rebateの制度を紹介します。
法人税率は原則17%だが、現在3割引している
シンガポールの法人税率は原則17%とされていますが、2013年賦課年度から2017年賦課年度に限り、所得が30,000シンガポールドル(1ドル90円として2,700,000円)を上限に法人税が3割引されています。また、2016年賦課年度と2017年賦課年度は上限が20,000シンガポールドルに引き下げられています。
なお、賦課年度とは税務当局が税額を決定する年度のことをいいますが、各法人の事業年度の次の年度を指すと考えていただければよいと思います。
個人所得税も2014年分は5割引だった
シンガポールの個人所得税は2%から20%までの累進課税ですが、所得が1,000シンガポールドルを上限に個人所得税が5割引とされていました。なお、5割引の制度は2015年の所得に関する申告には適用されませんが、同様の割引は過去何度か実施されています。
たとえば、1000シンガポールドルの割引を受けた場合、1シンガポールドル90円と仮定すると90,000円所得税が安くなります。うれしくなりますよね。