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コーポレートガバナンスとは?中堅企業はどのように対応するか?

記事作成日2017/06/25 最終更新日2017/06/25

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[小冊子03:海外赴任と外国人雇用]

【はじめに】

今回は、コーポレートガバナンスについての説明と中堅企業の対応策をお話します。

 

【コーポレートガバナンスとは?その目的】

コーポレートガバナンスとは、企業統治のことをいい、長期的な組織目標の実現のための一定の牽制機能を言います。

規模の大小に問わず、また、営利企業や非営利企業を問わず、組織目標を実現するためには、一定の牽制機能が必要ではないかという発想の元に生まれた考えです。

組織の不祥事や業績の急激な悪化があると、コーポレートガバナンスの必要性を唱える方が多くなる傾向があります。これは組織目標の達成から遠ざかっていると認識されている時だからだと思われます。

私見ですが、コーポレートガバナンスは長期的な視点で考えられていますので、短期的な利益追求やアピール材料としてはコスト的にも見合わず向いていません。

老舗企業や利害関係者が多い上場企業、末永く継続させたい企業、社会的役割の大きい非営利組織などが、牽制機能を構築し長期にわたり改善していくことによって、初めて効果が出てくるのだと思います。

 

【コーポレートガバナンス構築の効果】

コーポレートガバナンスの構築や適切な運用が進展しない理由は、その効果が目に見えないことにあります。究極的な効果は、長期的な組織の維持、すなわち組織目標の実現ですが、この過程において、利害関係者からの信頼を得たり、一定の生産性を保って仕事ができたり、有能な従業員が確保できることとなります。言い方を変えれば、これらが揃うと組織目標が実現していくということとなります。

一般的に組織の運営はその長が行いますが、経営資源の配分が適切でなかったり、法令に違反している行為に気づかなかったり、お客様や従業員などの利害関係者のニーズをうまく読取れていなかったりする恐れがあります。

このため、一定の経験と英知をもっている取締役が組織の長に助言をし、または、過去の経験を話すなどして組織の長を監督し、組織行動を組織目標の実現により近づけるようにするのです。

また、監査役は、組織が一定のルールに基づいて行動しているかを定期的にチェックし、検出事項があればその指摘と改善を求めます。これにより、不正行為が抑制され法令順守の意識が高まるとともに利害関係者の信頼をより高めることとなります。

ウェブサイトで、コーポレートガバナンスの仕組みやその運用結果を開示することも良いかもしれません。

 

【中堅企業とコーポレートガバナンス】

コーポレートガバナンスは、上場企業などの大企業が導入するものだと思われている方が多いかと思います。しかし、組織目標の実現という命題はどの組織にもあるのではないでしょうか。

シンガポールの大学であるシンガポールマネジメント大学(Singapore Management University)によると、中堅企業ができる取り組みとして、組織の長をはじめ従業員がコーポレートガバナンスに関する研修や講習会に参加することや、組織の長を監督する取締役や理事について、どのような人物が理想かを事前に発表しておくことはできるのではないかと提言しています。

これは、組織の構成員全員の意識を比較的安いコストで高めていくとともに、組織の長を監督する取締役や理事については、あらかじめ求める能力を明示することで、しかるべき人物がその長を監督する立場に就任するような仕組みを作るができること提言しているものと思われます。

私見ですが、中堅企業であっても、お客様からアンケートをとったり、従業員の意識調査を実施したり、会計士や税理士など外部の人間に助言を求めたりすることもあるかと思います。このような行動は、組織目標の実現のために行っているとも言えます。あとは、組織外部の方にも説明できるような組織構造を構築して、一連の取り組みを開示することではないでしょうか。

TOMAグループでは様々な専門家が様々な企業にお伺いして各種サービスを提供しています。とくに弁護士や公認会計士はコーポレートガバナンスに関する知見が高いと言われています。お悩みがある場合は、一度相談されることをお勧めします。

 

 

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