2019年からTOMAが税務顧問としてサポートをさせていただいている梶原悠未選手〈自転車 女子オムニアム〉が、大舞台で輝かしい成績を収め続けています。
梶原選手と直接お話する機会を得て、競技に臨む心境や綿密な準備などをお聞きすることができました。本ブログでは、すべての挑戦する人にヒントとなる、梶原選手本人からお聞きした印象的な言葉をピックアップしてご紹介します。
自らを飛躍的に成長させる言葉
注目してもらって、そこで有言実行することが自分自身を大きく成長させる。
結果を出すことへの期待。それは大きなプレッシャーがありましたし、自分でもプレッシャーをかけていました。注目してもらって、そこで有言実行することが自分自身を大きく成長させると思っていたからです。
モチベーションを維持するには、目標を達成した自分の姿を想像してワクワクすること。
コロナでさまざまな大会が中止や延期になるという状況が1年以上続いていましたが、金メダルを取った自分の姿をずっと想像し続けてモチベーションを保ってきました。
結果を出すことで、いつも助けてくれている人たちの笑顔に恩返しをしたい。
マネージャーとして全面的にサポートしてくれる母、そして周りの方々への感謝の気持ちが力になります。苦しい時、きつい時。日頃のトレーニングや色々な困難を母と二人三脚で乗り越えてきました。
その時に思い浮かぶのが応援してくれる方々の笑顔です。その笑顔を思い描いて、しっかり結果を出して応える。恩返しをしたいという気持ちを大切にしています。
昔から強かったわけでも考えることができたわけでもない。人生一生成長だなと思います。
私も昔から自転車が強かったわけでも考えることができたわけでもない。 たくさんの方にアドバイスをもらったり、指導してもらったりしていろんな困難を乗り越えてきました。だから今がある。人生一生成長だなと思います。
覚悟と心の持ち方を見つめる言葉
痛みに耐えて、踏み込んでいく勇気が必要。
抜けるか抜けないか。抜き去るために力を入れて踏み込むタイミングはシビア。そこで躊躇してしまう選手もいます。それまでに何周も走り、スプリントしてきた中ですので、苦しいですし守りに入ってしまうこともある。でもそこで抜いていくには、勝ち残っていくには、どれだけ痛みに耐えていけるか。その痛みに踏み込んでいく勇気が必要なんです。
※オムニアムは4種目の合計ポイントで順位を争う。第2種目「エリミネーション」は、2周ごとに最後尾の選手が除外となり、最後まで残るほど高い点数を獲得できる。エリミネーションは梶原選手の大学院の論文テーマでもあり、膨大なデータを集め、研究してきたことが結果に結びついている。
人生が懸かっている覚悟で臨んだ。だからこそ楽しむことを心掛けていた。
人生が懸かっているという覚悟で臨むと単純にすごく緊張してしまう。だからこそ楽しむということをすごく心がけていました。
楽しむと言う精神状態が一番いいパフォーマンスを発揮できます。落ち込んだりとか集中しすぎて周りが見えなくなったりしないように、周囲の方と話したり。すごく引きつった笑顔かもしれないけれど、笑顔でいようと過ごしていました。
夢を公言して、公言したからには目標に向かって努力を積み重ねていこうと覚悟を決めた。
それまでは水泳をやっていましたが、高校の時に自転車で五輪を狙おうと思いました。 最初は本当に行けるとまでは信じられなかったのですが、夢を公言して、公言したからには目標に向かって努力を積み重ねていこうと覚悟を決めました。
目標や夢を実現させる言葉
何かを両立するには、自分の中での優先順位が非常に大切になってくる。
私の場合は大学院での勉強と自転車との両立ですが、時期によって優先順位を変えています。2020年の4月から12月までは大学院の勉強の方に優先順位を移していました。
授業と課題と研究で1日10時間勉強して、自転車は2時間。知識をつけたり研究をして、競技に勝てる理論、やり方をつくることに集中していました。2021年に入ってからは比重を自転車に。その時その時で試験が近づいたら試験に比重を移す。自分の中での優先順位が非常に大切になってくるのかなと思います。
目標を実現するために30日先まで分刻みで計画を立てている。
子どものころ、お年玉をもらうときにその年の目標を宣言するという習慣がありました。また、母と「次はどうなりたいか」をずっと話してきたおかげで、常に目標について考える癖がついています。
目標や夢に対しては年間単位での計画も立てていますし、30日先まで起きてから寝るまで分刻みで計画を立てています。そしてその予定は当日を迎えるまでにより良くなるよう、改善を重ねて、当日はその予定を強い気持ちで、高いレベルで実行する。それをずっと繰り返してきました。
PDCAには「知識」と「研究する力」と「考える力」が必要不可欠だと思います。
自転車にもまさにPDCAが必要で、トライ&エラーを繰り返して学んだことをその日のうちにトレーニングや競技生活に取り入れています。そしてまたレースで出た反省点、課題をしっかり研究して、その課題を克服するためにどのようなトレーニングに取り組んでいくかという知識を得て考えていく繰り返しです。
やはり知識がないと漠然とレースを見て早い遅いしか判断できない。そこに過去の論文の考え方や知識があると課題が見え、その課題を克服するためのトレーニングまで考えられる。PDCAには「知識」と「研究する力」と「考える力」が必要不可欠だと思います。
“成し遂げたい自分の姿”を想像し続け、そのために何が必要か考える。
いま目の前にある目標や夢はすべて通過点だと思っています。その先に、たくさんの人に夢や希望を与えたい、子供達に夢を持つことの素晴らしさを伝えて行きたいという想いがあります。そして日本で自転車をメジャースポーツにして、強豪国にしたい。
その思いを達成するために研究や五輪で金メダルを獲得することが必要になってくると捉えています。
なので目標を達成した先の、“成し遂げたい自分の姿”を常に想像し続けて、そのために何が必要なのか考えることで目的もしっかりして手段も考えるようになってくると思っています。いま、大体30年先まで考えています。
挑戦し達成していく力の源となるビジョン
ありたい姿を描いた強く鮮明なビジョン。その実現に向けた明確な目標の数々。達成していく強靭な意思。梶原選手の言葉に強さの理由の一端をひしひしと感じることができました。
そして、その言葉は目標設定や達成するための姿勢、諦めない強さと冷静さ、そして長期のビジョンを目標に落とし込むなど、TOMAの経営コンサルにおいても重要視している内容そのもので、大きな刺激を受けました。
TOMAではビジョン・経営理念の作成や見直し、経営計画の作成支援、PDCA実行のお手伝いなど、経営に関するさまざまなサポートを行っています。目標達成や目指すべき姿に向けて取り組みたいサービスがありましたらぜひご相談ください。TOMAはその挑戦の道程をともに歩んでまいります。