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世界を包む脱プラスチックの流れ ~企業がとるべき行動は~

記事作成日2018/12/10 最終更新日2020/05/20

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世界的な脱プラスチックの流れ

コーヒーチェーン大手の米スターバックスが、「2020年までに世界全店でプラスチック製のストローを廃止する」と発表。日本でも環境省が10月に「プラスチック・スマート」キャンペーンを立ち上げ、個人や自治体・企業に対してプラスチック問題への取り組みを呼びかけています。

世界的に脱プラスチックの動きが加速しています。いまや人々の生活に必要不可欠なプラスチックの廃止に企業はどのように対応していくべきでしょうか。

脱プラスチックの施策例

(1)提供する量を減らす

消費者に提供する量自体を減らす取り組みです。すかいらーくホールディングスでは8月に使い捨てストローの常設を順次廃止することを発表し、また、コンビニチェーン大手のセブン-イレブン・ジャパンは店頭でのレジ袋有料化を検討しています。

(2)代替素材の活用

消費者に提供するもの自体は代えず、素材をプラスチックの代替素材に変更する方法です。代替素材は脱プラスチックの動きに連動し、今後ますますの激しい開発競争が予想され、要注目の分野です。

<プラスチック代替素材例>

アウロ・ヴェールWP

・開発企業:王子ホールディングス
・植物繊維を加工した透明な紙素材。酸素を遮断し、加熱しても変形しにくい。

生物解性ポリマーPHBH

・開発企業:カネカ
・植物由来のプラスチック素材。海水中や海底の土砂内での分解性に優れる。

ライメックス

・開発企業:TBM
・石炭石を主原料とした新素材。プラスチックや紙そっくりに成形できる。

(3)新商品の開発

玩具メーカー大手のバンダイでは、商品開発の工夫でプラスチックごみの削減に成果を上げています。自販機で買える玩具、カプセルトイ(ガチャガチャ)の梱包カプセルをなくし、玩具本体をカプセル代わりにする商品を作りました。

この商品は不要なプラスチックを削減できるだけでなく、消費者に新鮮な印象を与え、大ヒットとなりました。

社会潮流の変化を商機に

今回は、社会的な脱プラスチックの流れとその対応策についてご紹介しました。しかし、会社経営には社会の変化に対応することだけでなく、それを新たな商機とすることが求められます。TOMAでは、貴社の商品開発・販売戦略のお手伝いをいたします。