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働き方改革 同一労働同一賃金の解説

記事作成日2018/04/09 最終更新日2018/05/21

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◆同一労働同一賃金導入の経緯と目的

 現在政府は、働き方改革実現会議を設置し、「非正規雇用の処遇改善」、「賃金引上げと労働生産性向上」など、9つの分野について、具体的な方向性を示すための議論を行っています。働き方改革実行計画の中では、非正規雇用の処遇改善を目的とし、「同一労働同一賃金」の導入が盛り込まれました。同じ業務を行っているにも関わらず、賃金が異なる等、正規雇用労働者と非正規雇用労働者におきている不合理な待遇差の解消が目的とされています。

◆待遇差が問題となる例、問題とならない例

 同一労働同一賃金ガイドライン案では、「基本給」、「賞与・手当」等にかかる、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の取扱いについて問題となる例、問題とならない例が事例形式で示されています。今回は、その一部をご紹介します。
 「基本給」について、労働者の職業経験・能力に応じて支給しようとする場合は、無期雇用フルタイム労働者と同一の職業経験・能力を蓄積している有期雇用労働者またはパートタイム労働者には、職業経験・能力に応じた部分につき、同一の支給をしなければなりません。また、蓄積している職業経験・能力に一定の違いがある場合においては、その相場に応じた支給をしなければなりません。

<問題となる例>
 基本給について労働者の職業経験・能力に応じて支給している会社において、無期雇用フルタイム労働者であるAさんが有期雇用労働者であるBさんに比べて多くの職業経験を有することを理由として、Aさんに対して、Bさんよりも多額の支給をしていますが、Aさんのこれまでの職業経験は、Aさんの現在の業務に関連性を持っていません。

<問題とならない例>
 同じ職場で同一の業務を担当している有期雇用労働者であるCさんとDさんの内、職業経験・能力が一定の水準であるCさんについて、定期的に職務内容や勤務地に変更がある無期雇用フルタイム労働者に登用。転換後の賃金を、職務内容や勤務地に変更があることを理由に、Dさんに比べ高い水準にしました。

◆不合理な待遇差の解消に向けて

 今後企業では、雇用形態ごとに納得が得られる待遇を整備し、多様な働き方を自由に選択することができる体制を整えることが求められます。TOMAでは、働き方改革に対応したコンサルティング、セミナー、人事制度、就業規則の作成を行っております。お悩みの際はお気軽にお問い合わせください。