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オンライン資格確認システム 導入状況

記事作成日2020/11/11 最終更新日2020/11/11

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健康保険証の資格の有無を、インターネットを介してその場で確認できる「オンライン資格確認」。
保険資格の過誤によるレセプト請求の差戻しが無くなることが期待されている当制度ですが、マイナンバーカードを利用するこれまでにない新たな取り組みとして導入を迷われている先生もいらっしゃるかと思います。

オンライン資格確認の具体的な方法、補助金の詳細ついては以前の記事で紹介させて頂きましたので、今回はオンライン資格確認システムの導入状況をお伝え致します。

◆導入開始までの「手続き」スケジュール

オンライン資格確認システムの利用には次の手続きを行う必要がございます。
※利用開始には、「手続き」とは別に、システムベンダーとの契約、レセプトの改修、運用テストが必要です

1.支払基金が開設するポータルサイトにアカウントを登録
(令和2年7月ポータルサイトが開設されています)

2.顔認証付きカードリーダー無償提供の申込
(令和2年8月7日より申込が開始されています)

3.オンライン資格確認の利用申請

◆導入状況

厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会の中で、令和2年10月11日時点での申込状況が公表されました。

・ポータルサイトアカウント登録数 27.2%
医療機関等228,319施設のうち、62,072施設で登録済み

・顔認証付きカードリーダー申込数 14.5%
医療機関等228,319施設のうち、33,179施設で申込済み
(内訳) 病院 11.6% 、診療所 9.0% 、歯科診療所 13.6% 、薬局 24.3%

政府は、制度スタート予定の令和3年3月までに医療機関等の6割程度での導入を目標に掲げていますが、現況では、全体で2割に満たない申込みとなっています。実際に運用される立場となるクリニックでは
・新型コロナウイルス感染症への対応。
・マイナンバーカードの普及率動向。
・システム改修の手間暇。
・オンライン回線料など制度開始までの固定費のご負担
などの課題から、今後のオンライン資格確認がどのようになるのか様子見の状況が多いようです。

政府は最終的に令和5年3月末までに概ね全ての医療機関等での導入を目指すとしていますが、カードリーダー等の導入準備以降も、
・クリニックごとに患者様来院時の新たな導線確保。
・カードリーダー設置場所の確保。
・受付職員のシミュレーション
など実際の運用までに考えておくべき事項も数多くあります。

オンライン資格確認の導入にあたり、ご相談、より詳細な情報をお求めの際は、TOMAまでお問合せ下さい。