◆「消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置」の決定
H28.6に消費税率の引上げ時期をH29.4.1からH31.10.1に延期することが明言されていましたが、それ以外の詳細については明らかにされていませんでした。自民・公明両党は、H28.8.2に「消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置」を決定し、具体的な内容を明らかにしました。
◆改正の内容
今回、正式決定された主な内容は、次の通りです。
(1)消費税率10%への引上げ時期の変更
消費税率10%への引上げの「施行日」をH31.10.1に、請負工事等に係る適用税率の経過措置の「指定日」をH31.4.1としました。
(2)軽減税率制度
消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置として、「軽減税率制度」の導入時期をH31.10.1に延期することとなりました。これを踏まえ、経過措置として「税額計算の特例」の適用時期も2年半延期されますが、適用を中小事業者に限定することとなりました。
(3)インボイス制度(適格請求書等保存方式)
「インボイス制度」の導入時期がH33.4.1からH35.10.1まで2年半延期することとなりました。これに伴い適格請求書発行事業者の「登録」についても申請受付開始がH33.10.1に延期となりました。
(4)総額表示義務の特例
一定の措置を講じていれば税込価格を表示することを要しない「総額表示義務の特例」についてはH33.3.31まで2年半延長することとなりました。