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【税務コラム】少額減価償却資産の特例について

記事作成日2017/09/14 最終更新日2017/09/14

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今回は中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(措法67の5)についてご紹介します。

 

【どんな特例?】

中小企業者等が、30万円未満の減価償却資産を平成18年4月1日から平成30年3月31日までの間に取得し事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額相当額を損金の額に算入することができます。

 

【中小企業者等って?】

この特例の適用対象である法人は、青色申告法人である中小企業者又は農業協同組合等で、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人に限られます。

なお、中小企業者とは次に掲げる法人をいいます。

  1. 資本金又は出資金の額が1億円以下の法人(ただし、同一の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上を所有されている法人及び2以上の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は3分の2以上を所有されている法人を除く)
  2. 資本金又は出資金を有しない法人のうち、常時使用する従業員数が1,000人以下の法人

 

【適用対象資産は?】

この特例の適用対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産(以下「少額減価償却資産」)です。

ただし、この制度は限度額が定められており、1事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計は300万円までとされています。

 

【「30万円未満」は税込or税抜?】

取得価額の30万円未満というのは、その法人が採用している消費税の経理処理方法によって異なります。税込経理を採用している法人は、「税込価額」すなわち実際の支払額で判定します。一方、税抜経理を採用している法人は「税抜価額」で判定します。

なお、免税事業者は「税込価額」で30万円未満かどうかの判定を要します。

 

【リース資産でも適用できる?】

リース取引により取得したリース資産については、税務上、「リース資産の賃貸人から賃借人への引渡しの時にそのリース資産の売買があったもの」に該当する場合、そのリース資産は賃借人において取得したものとなるので、取得価額が30万円未満のものに限り、この制度の適用対象となります。

 

【固定資産税はかかる?】

この特例を適用し、全額経費として計上した場合であっても、その資産は地方税法上の固定資産税(償却資産税)の対象となり、課税標準額に対して1.4%の税額が除却するまで課せられますのでご留意ください。

 

金額は少額で、年間300万円までと限度はありますが、この特例を活用して節税しましょう!