相続・事業承継ブログ

小規模宅地等の有効活用

2018/07/18

タグ: 不動産の税務

自分が所有している土地を孫に遺したい。

亡くなられた方の遺産に土地が有る場合、生前その土地がどのように使われていたかによって小規模宅地等の特例により、相続税の課税価格を下げることができます。
故人が生前に使用していた目的と違う場合には特例を受けることができません。

下記のケースでは孫に直接遺すのは得策ではないようです。


A男さんは妻のB子さん、息子のC男さん夫婦と一緒に生活していました。
A男さんが住んでいる家は3階建で、1階部分はC男さんの息子(A男さんの孫)のD男さんがA男さんから無償で借りて飲食店を経営しており、2階をA男さん夫妻、3階をB夫さん夫妻が居住用として使用しています。
この建物と土地はA男さんと息子のC男さんの共有名義になっていて区分登記はしていません。
孫のD男さんはA男さん達とは一緒に住んでおらず結婚してアパートを借り、隣町に住んでいます。

A男さんは孫のD男さんがここで事業をしていること、妻のB子さん、息子のC男さんに一度渡すよりは次の相続のことを考え、自分が亡くなった後は土地の自分の持分をD男さんに直接遺すつもりです。

 

小規模宅地等の特例はどうすれば受けられるの?

小規模宅地等の特例を使うために、その土地を 1.居住用として利用していた場合、2.事業用として利用して場合で考えてみましょう。

1. 居住用として利用していた宅地の小規模宅地等の特例

 居住用宅地として小規模宅地等の減額が利用できるのは、下記のいずれかに該当する親族です
① 被相続人と一棟の建物に同居していたこと。
② 相続開始前3年以内に、自分や自分の配偶者、3親等内の親族、特別な関係がある法人が所有する家屋に住んでいたことが無いこと。(被相続人と同居していた親族で配偶者、法定相続人などがいなかったことなどの条件があります。)
③ 被相続人の生計一親族が自己の居住用として使っていたこと。

2. 事業用として利用していた宅地の小規模宅地等の特例

 事業用宅地として小規模宅地等の減額が利用できるのは、下記のいずれかに該当する親族です。
① 被相続人が事業の用に使っていた土地で、相続、遺贈で取得した人がその事業を引き継ぐこと。
② 被相続人の生計一親族が自己の事業の用に使っていたこと。

上記1.2ともに相続開始から申告期限までその土地を所有していなければなりません。 

 

D男さんは小規模宅地等の特例を受けられない!

1. の居住用は下記の理由で該当しません。

① D男さんはA男さん所有の建物に一緒に住んでいませんでした。
② 建物には配偶者のB子さんと法定相続人であるC男さんが同居していました。
③ D男さんはA男さんと生計一親族ではありません。

2. の事業用も下記の理由で該当しません。

① 飲食店はD男さんが経営しており、A男さんの事業を引き継いだわけではありません。
② D男さんはA男さんと生計一親族ではありません。

 

今回のケースでは、A男さんの妻のB子さんか息子のC男さんが取得すれば居住用の小規模宅地等の特例を適用することができます。
また、A男さんの当初の考えどおりにC男さんが土地を受贈することになった場合、C男さんはA男さんの一親等の血族ではないので、相続税額が2割加算されます。

遺言で財産を残す場合、誰が受け取ると税金の負担が少なくなるのかも一考です。

 

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