中小企業庁が2016年版の中小企業白書を発表しましたので説明をいたします。
2016年版中小企業白書
この中で、中小企業の経営者の年齢のピークが1995年の47歳から2015年には66歳となっていることが明らかになりました。以前から言われていた、経営者の高齢化を示すデータがまた一つ出されたことになります。
経営者が高齢化すると、どのようなデメリットが生じるのでしょうか。経営者に万が一が起こり、経営が立ち行かなくなるというリスクは高まります。さらに、この白書では、経営者の年代による「意識の違い」にも言及しています。
高齢の経営者は、自社が成熟段階にあると考え、若い経営者は成長段階にあると考えるようです。この結果、若い経営者はリスクを取ってでも積極的に投資し、自社を発展させようと意識するのに対し、高齢な経営者の場合は、リスクを負ってまで成長を望まない傾向にあるようです。
企業の発展と事業承継
会社の発展には、経営者の意識の問題が大きく関わってきます。経営者が交代した企業は、交代しない企業に比べ、経常利益率の上昇幅が大きいという統計も示されています。
経営者の交代は、経営に変革をもたらし、より一層の成長を促す好機となります。また、早くから計画的に事業承継を進めれば、後継者との併走期間が長くなり、より安定した事業承継を計ることができます。
同業他社が事業承継に手をこまねいているうちに、スムーズな事業承継を決断、実施し、他者に先手を取り、自分も、後継者も、社員も満足する企業を目指しませんか。