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電子帳簿保存法 ~ 電子帳簿保存法について <第5回> ~

記事作成日2016/04/28 最終更新日2019/03/26

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今回は、「タイムスタンプまとめ打ち」について触れたいと思います。

電子帳簿保存法の施行規則第3条第5項第2号ロによると、一定の要件を満たすタイムスタンプを一の入力単位ごとに付与しなければなりません。

ただし、国税庁のホームページのQ&Aでは以下の内容が記載されております。

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【問47:質問】

規則第3条第5項第2号ロ(タイムスタンプ)に規定するタイムスタンプについては、「一の入力単位ごと」に付すこととされていますが、このタイムスタンプが一の入力単位ごとに検証できるものである場合には、書類種別や部署ごとの電磁的記録の記録事項にまとめて付してもよいのでしょうか。

【問47:回答】

まとめてタイムスタンプを付しても差し支えありません。

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まず、タイムスタンプを付す方法については、以下の2つの方法が考えられます。

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  1. 一の入力単位である単ファイルごとにタイムスタンプを付す方法
  2. 複数ファイルにまとめてタイムスタンプを付す方法

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上記1の方法では、単ファイルごとにタイムスタンプを付与するため、改ざんの検証は単ファイルごとに確認可能です。

上記2の方法の改ざんの検証については、通常、複数ファイルのうち1つの単ファイルが改ざんされた場合には、その複数ファイルのうち改ざんされた単ファイルのみを検証することができないため、その複数ファイルの全体について、変更されていないことの確認ができなくなります。

しかしながら、上記2の方法の改ざんの検証については、単ファイルのハッシュ値を束ねて階層化した上でまとめてタイムスタンプを付す技術を使用する方法によってタイムスタンプを付した場合には、改ざんされた単ファイルのみを検証することができます。

また、このような方法であれば、一の入力単位である単ファイルごとにその単ファイルのハッシュ値を通じてタイムスタンプを付している状態となり、実質的には「一の入力単位ごと」にタイムスタンプを付しているものと解することができます。

したがって、このような方法であれば、まとめてタイムスタンプを付しても差し支えありません。

タイムスタンプまとめ打ちを、実現するライブラリ製品として「長期署名 XAdES(シャデス)ライブラリ」があります。既にスキャナ保存システムへの組み込みライブラリとして採用されています。

ご参考になりましたでしょうか。

スキャナ保存の仕組みを導入することは、業務改善の実現と共に、企業にとって必要不可欠な内部統制強化に繋がる大きな取組みとなります。

弊社では、業務改善の一環で、様々な取組みを行っております。このブログを読んで少しでも興味のある方は、当社の国税関係書類の電子帳簿保存セミナー【東京のセミナーを静岡でライブ中継!】へ是非ご参加ください。

それでは今回はこの辺で。

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