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M&Aを失敗しないための処方箋

記事作成日2017/04/11 最終更新日2020/05/28

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◆時間をカネで買うことのリスク

 M&Aとは、自社内で一から時間をかけて事業を成長させることとは異なり、他社のすでにノウハウが詰まった事業を取り込むこと。つまり、時間をカネで買うということと同義です。
 一見すると、メリットがありそうですが、M&Aしたもののシナジー効果が生まれなかったなど、M&Aの70%は失敗していると言われています。失敗に至る代表的な要因は3つあります。

◆M&Aが失敗する3つの原因

(1)買収先を適正に評価していない

 企業を数字でしか判断しない──。それにより、失敗の一途を辿ることになります。
 数字による企業価値の判断はM&Aには最も重要な要素ですが、数字に表れない資産以外の要素(営業権やシナジー効果)も適正に評価してこそ、M&A後、効果が現れ、企業価値が向上します。

(2)経営戦略に基づいてM&Aを行っていない

 無事M&Aを終えられてよかった──。この瞬間、失敗の一途を辿ります。
 M&Aはあくまで、経営戦略に基づいて企業価値を向上させるための手段であるはずです。しかし、それが目的化してしまうとM&A後は資産や事業、人材を充分に活かせないという事象が発生してしまいます。経営戦略の一側面としてM&Aを捉える視座が必要です。

(3)M&A後の統合を軽んじる

 シナジーが生まれそうだからうまく統合できるだろう──。その思い込みが、失敗の一途を招きます。
 売り手と買い手、それぞれ異なる組織風土、従業員の考え方、システム等を持った企業同士です。異なる要素を統合する際は、コンフリクトが多少なりとも発生します。それを契機に人材が流出したり、顧客が離れることもあり得ます。これらを最小限に抑えるために、M&A時点から上記の異なる要素を考慮する必要があります。

 以上で説明した「3つの原因」を行なったらM&A失敗の可能性は高くなります。しかし、見方を変えれば、これらを行わなければ成功の可能性が高くなります。TOMAのFAS事業部は、M&Aの成功の可能性を高めるためのノウハウ、スキルを有しています。一度、ご相談ください。

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