[小冊子03:海外赴任と外国人雇用]
【はじめに】
今回は、シンガポールで話題のWatch Listについて記載をします。この原稿は筆者の私見で記載をします。
【Watch Listとは?】
Watch listとは、シンガポール労働省(Ministry of Manpower 、以下、MOM)が作成する非公開のリストで、シンガポール人の雇用や人材育成等に非協力的な企業を掲載したリストをいいます。なお、正式な定義はありません。
シンガポールとしては、外国企業を誘致する一方、シンガポール人の人材育成を重視しており(この考え方をSingapore Coreという言葉で表現されています)、この方針に非協力的企業をWatch listに記載します。
シンガポール行政は、Watch listに記載された企業に対し、シンガポール人の採用や育成に関する改善策を求めます。
Watch listに記載された企業は、就労ビザの申請や更新に支障がでるといわれています。
【対応方法は?】
どのような企業がWatch listに掲載されるのか、また、どのような対応をすればWatch Listから削除されるのか、明確な基準は開示されていません。このため、対応に苦慮しますが、シンガポール政府や行政の意向を汲んで、対応策を練って実行していくしかありません。
なお、シンガポール政府としては、従業員のうち3分の2はシンガポール人で構成されることを理想としているようです。
【日系企業の現状と中長期的な人事施策】
シンガポールの日系企業では、日本本社への連絡や日本企業独特の組織風土への対応、決め細やかなサービスを求める日本人顧客に対応できる従業員を重視しています。このため、日本人の採用を好む企業が多いのが現状です。
実際、永住権を持っている日本人の採用や日本人駐在員の妻を採用するケースが多く見られます。しかし、Singapore Coreの考え方からすると、この方法も限界があるのではないでしょうか。
中長期的な人事施策として、日系企業での勤務経験のあるシンガポール人を採用していくことが考えられます。採用後は研修や昇進の機会も与え、離職を防ぐ必要があるかと思います。
シンガポール人の採用は、地元の人脈を活用できたり、シンガポール人の考え方や価値観もわかるので、長期にわたりシンガポールでビジネスをするのであればプラスに働くと思います。
日本企業は、規模の大小を問わず、海外でも活躍する人材の育成に苦慮しているのが現状です。この解決策としても、シンガポール人をはじめ外国人と仕事をする機会を増やすことも大切ではないでしょうか。
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