TOMA弁護士法人 弁護士前岨博とその弟子ブログ

起訴猶予ってなぁに??

2018/06/12

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 報道で「不起訴」や「起訴猶予」といった言葉を耳にすることが多いと思いますが、なぜ逮捕されたのに起訴されないのか疑問を抱く方も少なくないと思います。そこで今回は、どのような場合に起訴猶予・不起訴の判断が下されるのか解説します。
 犯罪が発覚した場合、まずは警察が捜査を行い、その後事件を検察に送ります(いわゆる送検です)。検察は事件を受理してさらに必要な捜査をした上で、被疑者を起訴すべきかどうか最終的に決める処分を下します。
 検察官が起訴しないと判断する事件の処理のことを「不起訴処分」といいますが、不起訴処分となれば前科はつきません。
※ただし、逮捕された場合には、「前歴」はつきます。

 さて、この不起訴処分にはいくつか種類があります。以下のとおり、主な4つの場合についてご説明します。

(1)罪とならない場合
 犯罪を行った時に14歳に満たない場合や心神喪失であった場合、正当防衛が成立することが明白な場合

(2)犯罪の嫌疑がない場合
 真犯人が現れた場合、アリバイの成立が認められる場合、犯罪の成否を認定すべき証拠のないことが明白な場合

(3)嫌疑不十分
 犯罪の成否を認定すべき証拠が自白しかなく、他に証拠がない場合等(※刑事訴訟法上、被告人の自白のみで有罪とすることはできません)

(4)起訴猶予
 嫌疑はあるものの、被疑者の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状等により、訴追を必要としない場合に行う処分

 (4) の起訴猶予ですが、この処分にすべきかどうか明確な基準があるわけではありません。また、起訴猶予にすべきか判断する際に、罪種によって判断に制限を設けたり、裁判官その他の機関の同意を要件とする国もありますが、日本ではその裁量を検察に委ねています。
 刑を科さないことが犯人の社会復帰を著しく容易にするかどうか、また刑罰を科さなくとも社会秩序の維持を図ることができるかどうかに重点を置いているようです。また、情状を斟酌(しんしゃく)して起訴しないとすることで犯罪者の早期の社会復帰を可能にし、犯罪者の更生に貢献していると考えているようです。
 なお、平成25年の、全国の検察庁における事件の処理総数は1,340,897人で、そのうち起訴されたのが405,416人(約30.2%)で不起訴が829,093 人(約61.8%)になります(平成25年検察統計年報及び平成26年版犯罪白書)。

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