TOMA弁護士法人 弁護士前岨博とその弟子ブログ

相続放棄のお手続きは3か月以内に

2018/07/10

タグ: マンスリーコラム 相続 TOMA弁護士法人 弁護士前岨博とその弟子ブログ

相続放棄について

 民法の規定では、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない」と定められています(民法915 条1 項本文)。この3 か月の期間のことを「熟慮期間」といいます。
 また、起算点である「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、「相続人が相続開始の原因たる事実の発生を知り、かつ、そのために自己が相続人となったことを覚知した時」をいいます(大決大正15 年8 月3日)。配偶者や両親が亡くなったことを知ったときなどがこれに該当します。

 具体的な手続きは、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所へ、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3 か月以内に、申述書や添付書類(被相続人や放棄する者の戸籍謄本等)を提出する必要があります。
 もっとも、熟慮期間内に相続財産の状況を調査しても、相続放棄すべきかを判断できない場合には、家庭裁判所への申立てによって、この3 か月の熟慮期間を伸長することができます(民法915 条1 項ただし書)。ただし、この申立ても熟慮期間である3か月以内に行う必要があります。

3か月経過後に多額の負債が見つかった場合

 ここで問題となるのが、被相続人が亡くなったことを知って3か月経過した後に、多額の負債が見つかったケースです。例えば、音信不通であった父の訃報があったものの、父の財産に興味がなく、そのまま放置してしまった場合です。実は、このようなケースの場合でも、放棄が認められる場合があります。
 3か月以内に放棄できなかったのが、「被相続人に相続財産が全く存在しないと信じたためであり、かつ、被相続人の生活歴、被相続人と相続人との間の交際状態その他諸般の状況からみて当該相続人に対し相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があって、相続人において右(ママ)のように信ずるについて相当な理由があると認められるとき」は、「相続人が相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうべき時から起算すべきものと解する」と判断した最高裁判決があります(最判昭和59 年4 月27 日)。したがって、相続財産が全くないと信じたことについて相当な理由があると認められれば、相続の開始があったことを知ったときから3 か月経過後でも相続放棄は可能となります。ただし、この相当な理由については、家庭裁判所へ書面にて具体的に事情を説明する必要があります。

 相続の手続きに関してお困りの際は、ぜひ、TOMA弁護士法人へご相談ください。

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