病院・医院経営ブログ

個人開業医の医療法人成り

2018/05/15

タグ: マンスリーコラム

◆確定申告を終えて

 平成29年度の個人確定申告も終わり、ご自身の所得金額、所得税額を知った今だからこそ、何か手を打ちたい。そのようにお考えになった先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は個人開業医の先生方向けに税負担を減らす方法をご紹介します。

◆医療法人成りのメリット

 税負担軽減の方法のひとつとして、有名なものが法人成りです。法人成りによる効果はいくつかありますが、その中でも個人と法人とで大きく異なる適用税率についてご紹介します。
 ご自身の確定申告書をご覧いただくと、課税される所得金額(儲け)とこれに対する税額が確認できます。皆様は、1年間の儲けに対してどれくらいの税負担となっていますでしょうか。
 個人に対して課される所得税は超過累進税率が適用されるため、最低5%から最高45%と、所得金額に応じて段階的に税率が変わります。また、個人住民税は所得金額に対して一律10%であるため、最大で55%にも及ぶ税負担となる場合があります。最高税率が適用されるのは所得金額が4,000万円を超えた部分なので、該当する方は一部かもしれませんが、その次に高い40%税率が適用されるのは所得金額が1,800万円を超えた部分になるため、該当する先生も多くいらっしゃるのではないでしょうか。この場合、住民税を合わせた税負担はおよそ50%となります。
 一方で、法人に対して課される法人税率は、原則23.2%(平成30年4月以後開始事業年度)であり、さらにこのうち年800万円以下の所得金額に対する税率は15%に軽減されます。法人が負担する税金は法人税だけではなく、地方税、事業税等、多岐にわたるのですが、最終的に負担する実質的な税率はこれらを含めてもおよそ30%(財務省HPより)となっており、近年は引き下げの傾向が続いています。この税率差を見ると、所得金額が大きければ大きいほど法人の方が有利となることが分かります。その他にも、事業承継の際に相続税課税がないことなどのメリットがあるため、医療法人成りをおすすめすることが多いです。

◆医療法人成りのデメリット

 例えば、医療法人は事業報告書等の提出、開示・閲覧をすることが義務付けられているため、個人開業医にはなかった各種書類の作成が必要となります。その他にも、社会保険の加入が強制されること、財産権がなく、医療法人を解散した場合の残余財産が国等に帰属することなどのデメリットもあります。また、医療法人の設立の手続きは必要書類も多く専門的な知識を要します。医療法人成りによって効果が出るかどうかは状況によって変わりますので、ご検討の場合は一度専門家へご相談ください。

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