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中小企業、特殊法人のための不正防止対策(各部署における不正の特徴)

記事作成日2019/01/31 最終更新日2019/03/08

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TOMA監査法人では中小企業、特殊法人(公益法人等)向け不正防止のためのサービスを提供しています。私どもの経験を踏まえて、不正の特徴・傾向をご紹介します。
不正、特に従業員不正の数々は、従事している業務に応じて異なる特徴を有しています。各部署別の特徴は下記のとおりです。

経理・財務部門における不正の特徴

経理・財務部門は、法人全体の数値を把握し計数管理をする部署であるとともに、現金預金を直接扱う部署となります。このため、経理・財務部門で発生する不正には以下のような特徴があります。

  • 小切手、手形、印紙などの悪用による着服等
  • 特有の経理処理を駆使した現金預金の使いこみを複数繰り返すことによる多額の横領等
  • 預金の引き出し、現金の使い込みを直接実施することによる不正
  • 金融機関との取引、証明書等の資料の偽造・仮装
  • 経理・財務取引にかかる内部チェックが働かずに不正が看過されやすい

 

人事・総務部門における不正の特徴

人事・総務部門では、主に給与支払いにおいて現金預金を扱うため、その中で不正が起こる可能性があります。昨今は働き方が多様化しており、給与体系も複雑化しているため、給与支払業務については法人内でもブラックボックス化しており、不正防止が難しい部署であるといえます。

販売・営業部門における不正の特徴

販売・営業担当者は外部業者、顧客と接触することによって取引が成立する部署であるため、法人の目が届かない場所で不正が起きる可能性が高いといえます。大きく以下2つの特徴があると考えます。

  • 売上目標を達成するための、架空売上計上に代表される売上の過大計上
  • 販売代金着服を目的とした、売上の過小計上若しくは取引の隠蔽

購買・仕入部門における不正の特徴

購買・仕入部門では仕入れから在庫管理、支払に至るまで関与することになります。これは販売部門の逆の立場となるため、法人の目の届かない場所で不正がおきやすいという点は販売部門と同じ傾向がありますが、販売部門と異なるのは現金預金を自ら動かす(支払う)ことを決定する立場であるため、この立場を利用した不正がおきやすい傾向があります。
また、購買・仕入部門は在庫の管理にも携わるため、現金預金だけでなく現物にも関与する立場でもあります。このため現物の横領、横流しといった不正もおきやすい部門といえます。

現在携っている業務で、あっと感じられるようなことがある方はもちろん、ない方でも話を聞いてみたい、相談してみたいと思われる方は、TOMA監査法人までご連絡ください。

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