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事業承継の相談相手は誰にするべきか

記事作成日2017/09/19 最終更新日2021/01/22

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事業承継の相談相手は誰にするべきか?「事業承継」は、自分が今までやってきたこと、大切に育ててきた事業を、人に引き継ぐ作業です。もちろん人生において何回も事業承継を行うことになる人もいるかもしれませんが、多くの人にとっては初めてのことでしょう。

また、事業承継はお金が絡むことですし、手続きも大変です。心情的な迷いもあるでしょう。このようなことを誰かに相談できれば、心強いのではないでしょうか。今回は、「事業承継を行う際の相談者」に着目してご紹介していきます。

事業承継の相談は誰にしているか

事業承継の相談者として選ばれるのはいったいだ誰なのでしょうか。これについては、中小企業調査室が平成29年4月に発表した「2017年版中小企業白書 概要」という資料から学ぶことができます。
これによれば、事業承継の相談役として1番多くの人に選ばれているのは、「(会社の)顧問公認会計士や税理士」ということが分かります。59.1%の人が、普段から頼りにしている顧問公認会計士・顧問税理士を相談相手としています。

そして2位にランクインしているのが、「親族や友人、知人」です。普段から親しんでいることもありますが、親族の場合は「相続」とも関わりが出てくる可能性もあり、多くの人が相談相手として選んでいるのでしょう。
3位は、「取引金融機関」です。これと2位は非常に僅差で、2位が43.4パーセントであるのに対し、3位は42.3%となっています。

この3つ以外にも、「商工会議所」「事業引継ぎ支援センター」「よろず支援拠点」などが選択肢として挙げられています。しかしこれらはほとんど票が入っていません。事業承継の相談相手としては、「普段から顔をあわせている人」が選ばれている、と言えるでしょう。(中小企業庁調査室「2017年版中小企業白書 概要」

事業承継で相談すべき相手とは

「誰に相談するのか」ということと、「誰に相談すべきか」は、似ているようで違う言葉です。事業承継という大きな転機を迎えるにあたり、最初に相談すべき相手は誰なのでしょうか。

これは、統計でも1位になっていた「税理士・会計士」であると言われています。彼らは事業承継のプロフェッショナルであり、非常に頼りになる相手でもあります。特に、資産の有効活用や納税資金の確保、遺産分割の問題など、お金にまつわる相談相手としては、専門分野である税理士や会計士に相談するのが最適と言えるでしょう。

中小企業庁の調査結果以外での最適な相談相手としては、行政書士が挙げられます。行政書士は、他の士業者などと連携して資金調達やM&Aの仲介、役所に提出する許認可に関する書類作成といった面でサポートしてくれます。事業承継においてのコンサルタント的な側面が強いと言えるでしょう。

銀行への相談は適切か

事業承継を行う場合、取引先の銀行に話をしないわけにはいきません
必ずどこかの段階で、銀行に話をするべきです。特に、会社のために銀行から借金をしていて、かつその連帯保証人が事業承継をさせる立場の人間の場合は非常に重要です。事業を引き継ぐものは、この「連帯保証人の立場」も引き継ぐことになるからです。

そのため、銀行にはできるだけ早めに相談をしておきましょう。また、M&Aを考えている場合、銀行側が積極的に協力をしてくれることもあります。

先代経営者は頼りになる?

「自分も事業承継で今の立場を引き継いだ人間だ」という場合、経験者である「先代経営者」に相談をしたくなる人もいるでしょう。
しかしこのようなやり方は、慎重になるべきです。

「先代経営者」のなかには、自分が苦しんできた経験とその突破術、事業承継のノウハウを過不足なく伝えてくれる人もいるでしょう。しかし、先代経営者の性格によっては、「まだ自分が頼られている、影響力があるのだ」と考えることもあるでしょう。こうなると、現在の経営者が事業承継を行うのではなく、先代の意志が色濃く表れた「事業承継」になってしまう可能性があります。

「誰に事業承継の相談をするか」というのは、なかなか決められないものです。しかしそのなかでも、自分に合った相手(専門家が望ましい)を見つけて、理論だって説明をしていくようにしてください。

事業承継を成功させる秘訣

事業承継には相談相手が欠かせません。専門家に相談しながら対策を進めていく必要があります。スムーズな事業継承を行うためには、なるべく早めに取り組むことが大切です。

事業承継は、多岐に渡る専門的な知識が必要です。事業承継の失敗しないためにも、事業承継においてパートナーとなる専門家の存在が重要です。
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事業承継に関する情報を収集する方法

事業承継に必要な知識は多岐にわたり、絶対的な正解がなく企業ごとに最も良い事業承継の形があります。そのため、外部から情報を集めることの重要です。

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