相続・事業承継ブログ

相続時精算課税制度(1)

2018/05/14

タグ: 税金コラム

 贈与を受けた場合、暦年課税と相続時精算課税のどちらかにより税金計算をしていかなければなりません。暦年課税とは、1年あたりの基礎控除が110万円の計算方法で、贈与財産の評価額が高くなれば税率も高くなる累進課税方式により贈与税を計算します。贈与財産の評価額が110万円以下であれば贈与税はかかりません。これに対し相続時精算課税とは、一定の要件を満たした場合に、基礎控除2,500万円を控除した金額に税率(一律20%)を乗じて税金計算を行います。相続時精算課税の方が使い勝手が良い様に見えますが、注意点がありますので、ご説明していきます。

<相続時精算課税を適用するための要件>

 まず、この規定の適用を受けるための要件は以下の通りです。

(1)  受贈者が、その贈与者の直系卑属である推定相続人又はであること
(2)  贈与があった年の1月1日時点で推定相続人又は孫の年齢が20歳以上であり、かつ、その贈与者の年齢が同日において60歳以上であること
(3)  贈与税申告書の提出期間内贈与税の期限内申告書相続時精算課税選択届出書を税務署長に提出すること

<相続時精算課税による税金の計算方法と特徴>

(1) 計算方法
 前提:建物を贈与により取得した場合
    評価額 5,000万円
    (5,000万円-2,500万円)×20%=500万円

 この場合500万円の贈与税を納付します。

(2) 特徴
 贈与者が死亡した場合、この財産を贈与時の価額でその贈与者の相続税の計算に含めて計算します。贈与税は相続税から控除され、贈与税で課税していたものを相続税で課税し直します。これは相続税と贈与税の一体化という考え方です。暦年課税の税率よりもの低い税率(20%)で計算できる可能性があり、生前贈与を促進する狙いがあります。

 相続時精算課税は若い世代にできるだけはやく財産移転をすることで、経済の活性化をさせたいという目的があります。

<相続時精算課税の注意点>

 相続時精算課税の基礎控除は、贈与者一人につき2,500万円が限度です。基礎控除を使い切ってしまった場合でも暦年課税に戻ることはできず、贈与した財産の評価額に20%の贈与税がかかってきます。
 暦年課税であれば毎年110万円の基礎控除が受けることができ、さらに相続開始前3年以内でなければ相続税が課税されることもありません。デメリットとしては、基礎控除が110万円しかないため、建物や土地など評価額が高い財産を贈与をした場合には、累進課税により多額の贈与税がかかってきてしまいます。

<最後に>

 相続時精算課税は、贈与時の価額で相続税の計算をする特徴があります。そのためその贈与をした財産が値上がりした場合は、値上がり前の価額で計算できるメリットがあります。反対に、その財産が値下がりした場合は、この特徴がデメリットになりますので、相続時精算課税を適用するときは、ご相談ください。

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