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連結決算の手順・仕訳紹介シリーズ その14 未実現利益の相殺消去 子会社から親会社へ販売する場合 Consolidated Statements. How to prepare and present? Part 14 【TOMAシンガポール支店 日本公認会計士駐在の税務会計事務所】


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【はじめに】

今回は、未実現損益の消去について、子会社から親会社へ販売した場合をご説明します。

 

【子会社に非支配株主がいる場合】

子会社の株主保有割合が親会社70%、非支配株主(親会社を中心とする企業集団に属さない株主をいいます)が30%だとしましょう。

 

「連結決算の手順・仕訳紹介シリーズ その7 投資と資本の相殺消去 非支配持分への振替」でご説明しましたが、連結子会社で獲得した利益は、親会社と非支配株主で分けることとなっています。

例えば、子会社の利益が1000計上できた場合は、親会社に帰属する利益が700、非支配株主に帰属する利益が300となります。

 

この考え方を貫くと、子会社に帰属する未実現利益を消去した場合、子会社の利益金額が減少することとなりますので、親会社と非支配株主間で利益按分額を修正しなければなりません。

 

「連結決算の手順・仕訳紹介シリーズ その7 投資と資本の相殺消去 非支配持分への振替」のブログは下記のとおりです。

 

連結決算の手順・仕訳紹介シリーズ その7 投資と資本の相殺消去 非支配持分への振替

http://toma.co.jp/blog-toma-singapore/%E9%80%A3%E7%B5%90%E6%B1%BA%E7%AE%97%E3%81%AE%E6%89%8B%E9%A0%86%E3%83%BB%E4%BB%95%E8%A8%B3%E7%B4%B9%E4%BB%8B%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE7-%E6%8A%95%E8%B3%87/

 

 

 

【実例】

子会社から親会社への売上が2,000、親会社が有する子会社から仕入れた在庫の残高が1,000、子会社の利益率が20%、税率が30%、親会社の持分比率が70%だとしましょう。

 

この場合、以下の連結修正仕訳が必要です。

(借)売上高(P/L) 2,000  (貸)売上原価(P/L) 2,000   ①

(借)売上原価(P/L) 200  (貸)棚卸資産(B/S)  200   ②

(借)繰延税金資産(B/S) 60 (貸)法人税等調整額(P/L) 60 ③

 

①企業集団内の内部取引のため、連結財務諸表作成上は相殺消去します。

②親会社が持つ在庫のうち子会社から仕入したものについては、子会社の利益分が在庫金額に加算されています。企業集団全体の視点から考えると、企業集団内で在庫の保管場所を変更しただけなのに、子会社の利益が在庫の評価に加算されていたり、子会社の決算書に当該販売により利益が計上されているのは、利益の過大表示となります。このため、連結財務諸表作成上、利益金額を相殺消去します(1,000×20%=200)。

③連結財務諸表固有の一時差異が発生したため、税効果会計に関する仕訳を認識します(200×30%=60)。なお、ここでは、繰延税金資産の回収可能性の検討は割愛し、全額計上しています。税効果会計については、次回のブログで詳細にご説明します。

 

①から③までの仕訳の結果、子会社の利益が△140(200-60)減少することとなります。しかし、非支配株主と利益の減少をシェアすることとなりますので、以下の仕訳も必要となります。

 

(借)非支配株主持分(B/S) 42 (貸)非支配株主損益(P/L) 42 ④

 

④140×持分30%=42

これにより、企業集団が負担する損失は△140-△42=△98,

非支配株主持分が負担する損失は△42、

両者の損失は合計で△140となります。

 

 

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