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行政書士業務ブログ:マンスリーコラム

事業承継と遺留分減殺請求


 例えば、現経営者(父)が、生前贈与や遺言によって後継者(長男)に自社株式を集中し、親族間事業承継をしようとしても、うまくいかない場合があります。
 なぜなら、相続人には原則として「遺留分」があるからです。推定相続人が複数いる場合、後継者に自社株式を集中して承継させようとしても、遺留分を侵害された相続人から遺留分減殺請求をされる可能性があります。そうすると、自社株式が分散してしまい、事業承継にとっては大きなマイナスとなる場合があります。

◆遺留分に関する民法の特例

 そこで、後継者が先代経営者から遺言などにより取得した株式や事業上の財産などについて推定相続人間で遺留分の合意をすることで、相続開始後の相続に関する紛争を未然に防止することが可能となりました(遺留分に関する民法の特例)。
 この特例を活用すると、相続人全員の合意のうえで、現経営者から後継者に贈与等された自社株式について以下のような取り扱いが可能となります。
・遺留分算定の基礎となる財産から除外できる。
・遺留分算定の基礎となる財産に算入する価額を合意時の時価に固定できる。

 この特例を利用するには、次の要件を満たす必要があります。
(1)中小企業者であること。
(2)合意時点において3年以上継続して事業を行っている非上場企業であること。
(3)前代表者が過去または合意時点において会社の代表者であること。
(4)後継者は、合意時点において会社の代表者であること。
(5)前代表者からの贈与等により株式を取得したことにより、会社の議決権の過半数を保有していること。

 遺留分を有する推定相続人全員および後継者で合意をし、合意書を作成することが必要です。後継者は、合意をした日から1ヶ月以内に「遺留分に関する民法の特例に係る確認申請書」に必要書類を添付して経済産業大臣に申請します。経済産業大臣の「確認書」の交付を受けた後継者は、確認を受けた日から1ヶ月以内に家庭裁判所に「申立書」に必要書類を添付して申立てをし、家庭裁判所の「許可」を受ける必要があります。

 中小企業庁の報告によると、この特例の利用件数は決して多いものではなかったため、平成27年改正により、この特例の対象が親族外承継へ拡大されることになりました。親族外承継の増加がその背景にあります。


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