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行政書士業務ブログ:M&A・組織再編と営業許認可

事業譲渡と建設業許可~事業譲渡をする場合、建設業許可はどうなるのか?~


事業譲渡をする場合、建設業許可はどうなるのか?

事業を譲り受ける会社がもともと建設業許可を持っている場合、事業譲渡後もそのまま許可を維持できます。

では、事業を譲り受ける会社が建設業許可を持っておらず、事業譲渡により建設業を譲り受ける場合、事業を譲渡する会社の建設業許可も引き継ぐことができるでしょうか。

 

<Q&A>

Q:X社は建設業許可をもっておらず、Y社は建設業許可をもっています。

X社はY社の建設業部門を譲り受けることを検討しています。

事業譲渡により、X社はY社の建設業許可も引き継ぐことができるのでしょうか。

 

A:X社とY社は別会社なので、X社はY社の建設業許可を引き継ぐことはできません。

  X社が建設業許可を取得したい場合は、X社自身が許可取得の申請をする必要があります。

 

<ポイント>

1)事業譲渡により、他社の建設業を譲り受けても、その会社の建設業許可も一緒に引き継ぐことはできません。 

2)事業を譲り受ける会社(X社)が、建設業許可を取得したい場合は、その会社(X社)自身が建設業許可の申請をして、許可を取得する必要があります。 

3)建設業の許可を申請してから、許可証が発行されるまで、一定の時間がかかるので、事業譲渡後の事業開始日の調整が必要な場合があります。 

4)建設業の許可を取得するためには、一定の条件を満たす必要があるため、事業譲渡と同時に許可を取得することは難しいケースが多いのが実情です。

<事業を譲り受ける会社(X社)が建設業許可を取得するためには、何をすればいいのか>

1)まず、建設業許可のための条件を満たすことが必要です。

主な条件は、以下のとおりです。 

■常勤の経営業務管理責任者がいること

(建設業に関する経営経験が5年以上(許可申請業種と同じ業種の経験の場合)
 又は7年以上(許可申請業種と異なる業種の経験の場合)ある取締役がいること)

■常勤の専任技術者がいること 

■建設業に関する請負契約を履行するに足りる財産的基礎があること

 (具体的には、自己資本が500万円以上あること、
   又は500万円以上の預金残高証明書が取得できること) 

事業を譲り受ける会社(X社)が建設業許可を持っていない場合、その会社(X社)側に上記の条件を満たす人材がいない可能性があります。

もともと建設業許可を持っている事業譲渡会社(Y社)の人員が、事業譲渡によって異動してこない限り条件を満たさないのであれば、事業譲渡前に許可の申請をすることはできません。その場合、事業譲渡後に建設業許可の申請をすることになります。 

2)スケジュールの管理を行うことが重要です。

許可申請の準備期間、申請後の審査期間の見通しをたて、許可取得日の見込みと事業の開始時期のスケジュールを立てましょう。

申請後の審査期間(標準処理期間)は以下の通りです。

 ■都道府県知事許可(建設業の営業所がひとつの都道府県内にある場合):約30日

■国土交通大臣許可(建設業の営業所が複数の都道府県にまたがってある場合):約3ヶ月

 事業を譲り受ける会社(X社)は、1)の条件が整って初めて建設業許可の申請をすることができます。その後、審査期間を経て許可されます。

 事業譲渡から許可日まで一定の時間を要するため、その間建設業許可がない状態になります。(つまり、下記の①から④まで期間、建設業許可がない状態になります。)

 ①事業譲渡(人がそろい条件を満たすようになる)→②許可申請→③審査→④許可

 

 <事業譲渡の前後を通して、建設業を行うためにはどうしたいいのか>

 

1)事業を譲り受ける会社(X社)が事業譲渡前に建設業許可を取得する

いずれにしても、事業を譲り受ける会社(X社)が建設業許可を取得しなければなりませんので、事業譲渡前に、X社が建設業許可を取得しておく必要があります。 

 そのためには、事業譲渡前のX社が前述の条件を満たさなければなりません。

一番ネックになりがちなのが、経営管理責任者と専任技術者の確保です。社内で確保が難しい場合は、条件を満たす方を採用する等の対応が必要です。 

2)建設業許可がない期間は、請負金額500万円(税込)未満の工事だけを受注する

 請負金額が500万円(税込)未満の場合は、建設業許可は不要です。
 許可がない期間は、請け負う工事を限定すれば、事業を継続することが可能です。


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