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行政書士業務ブログ:事業承継、後継者育成

後継者を育成するには、どうしたらいいのか?


事業承継を迎える会社にとって、誰を後継者にするか、ということは最も大きな課題です。

しかし、後継者候補を選び、指名しただけでは、すぐに事業を承継できるわけではありません。

 

安心して事業を承継するためには、選んだ後継者を「育てる」過程が重要です。

では、どのような後継者を選び、どのように育てたらいいのでしょうか。

 

■事業承継成功のカギは、「いい後継者に承継すること」

 

企業が100年続くためには、3代の経営者が必要です。つまり、少なくとも2回の事業承継を成功させる必要があります。

事業承継が成功しない、ということは、事業が継続できず、取引先との契約が継続できず、従業員の雇用を継続できない、ということです。

会社の経営が継続できない、ということは会社経営者やその後継者だけの問題ではなく、会社に関与するすべての人に影響を及ぼします。地域社会に影響を及ぼすこともあるでしょう。

 

事業承継を成功させることは、現経営者と後継者間の問題だけではないということを十分に認識してください。

 

 

■どのような者を後継者に選べばいいのか

 

中小企業の後継者には、やはり現経営者の親族、特に経営者の子が指名されるケースが多く見られます。

ただ、近年では、「家を継ぐ、会社を継ぐ」ということにとらわれない人生を選択する方が増えています。また、子がいない経営者もいますし、子がいたとしても経営者としての素質があまりない方だったりするケースもあります。

つまり、経営者の子ではなく、社内のたたき上げの役員や、ヘッドハンティングした役員、M&Aによって経営権を譲渡した相手の役員が後継者になるケースが増えています。

現在では、多様な形で事業を継続することが試みられています。そのことを念頭におき、後継者候補の選択肢を広げて考えてみてはいかがでしょうか。

 

後継者の選択肢を広げて考えたとき、だれを後継者にするか、ということをより真剣に考える必要があります。

この際、どのような資質がある人、どのような考え方がある人を後継者にするか、重要視することの優先順位をつけ、後継者として求める事を整理してみましょう、

例えば、以下のような条件が考えられます。

 ・私利私欲に走らず、社員とその家族を大切にすることができる

 ・経営理念を理解し、それを実践することを優先して考える

 ・会社の未来を考える

 ・社員からの信頼がある

 ・経営者としての覚悟と、チャレンジする意欲がある

 

上記はあくまでも例です。

何を重要視するかは会社によって区々ですし、これはだれを後継者にするかの基準になりますので、現経営者の素直な考え方で設定してみてください。

 

■いつ後継者候補者を決定したらいいのか

 

特に決まりはありません。

ただし、事業承継の準備をするためには、後継者候補が決まらないと進まない部分が多々あります。また、スムーズな事業承継のためには、その準備に5年以上かかるといわれています。

事業承継の時期を決定したら、その数年前には決定したほうがいいでしょう。

 

また、経営者の決定権があるうちに後継者を決定することが重要です。

スムーズな事業承継のためには、社員の理解を得ること、他の役員の協力体制を敷くことが重要です。経営者の決定権があるうちに、なぜその人を後継者にしたのか、という理由を説明し、時間をかけて理解してもらいましょう。また経営者としての権限を段階的に委譲することにより、社内の混乱は最小限に抑えることができます。

 

後継者候補の選定ともに、事業承継の準備をスタートすることができます。

後継者が決まったら、「事業承継計画」を作成し、今後行うべきことを整理しましょう、事業承継までに考えること、やるべきことは山積みです。

 

 

■後継者の教育はどのようにすればいいのか

 

後継者候補者がきまったら、それで安心でしょうか。

「経営者」や「後継者候補」というポストについたら、人は自然に経営者、後継者候補者としての役割を果たすことができるのでしょうか。

 

答えは「NO」です。

ポストについたらだれもがそのポストに見合った働きができるわけではありません。それは管理職に就いてもマネージメントができない方が多くいるということでも理解できます。

優秀な方でしたらポストにみあったことができるように、自ら学ぶでしょう。しかし、すべての方がそうできるわけではありません。能力的な問題だけでなく、本来業務があり、時間が限られているという理由もあります。

 

 後継者だけでなく、社員や管理職もそうですが、人の能力は勝手に育つものではありません。「育成する」という意図と仕組みを用意して、育てることが重要です。後継者を育成するシステムを準備し、後継者の教育に着手しましょう。

 

また、「あそこでこんなセミナーがあるから、行ってみなさい」というように、単発的に思いつきでセミナーや研修を受けさせてもあまり効果的ではありません。そのような会社は多くあると思いますが、おそらく参加したことに満足しするだけで、そこで学んだことが身についているのか、経営に生かされているのかは疑問です。

 

 学んだことを振り返り、次に何を目標にしたらいいのかを考え、分析する、というステップを踏まないと、学んだことが身につきません。計画的、継続的に学び、振り返り、次のステップの目標を立てる、というシステムをつくり、実践することで後継者としての準備期間を有意義な時間にすることができます。

 

■人の育成にはどのくらいの時間がかかるのか

 

後継者に限らず、人の育成は一朝一夕にできるものではありません。それは大人も子どもも同じです。例えば、経営者として要求されることには、次のようなものがあります。

 ・経営者としての覚悟

 ・企業理念や経営方針を理解し、実践すること

 ・社内の事業を理解すること

 ・社外の提携先、取引先を理解し、付き合うこと

 ・金融機関との交渉の仕方を知ること

 ・経営に必要な知識(決算書の見方、労働法、会社法など)を身に付けること

 ・新たな視点を持つこと

 ・他の役員をまとめること

 ・社員への発信力を持つこと  など

 

このように身に付けなければならないことに限度はありません。また、どこまで身に付ければ完了、というものでもありません。ただ一般に事業承継の準備には5年程度必要、と答える経営者多くいますので、5年程度の時間は覚悟するべきでしょう。 

 

■どのようにして、後継者育成システムを構築すればいいのか

 

では、どのように後継者育成システムを準備すればいいのでしょうか。

システム構築に当たっては、以下の事を念頭においてください。

・戦略的、計画的、継続的に行う

・経営理念と整合させる

・現経営者、他の役員とともに振り返りを行い、成長を実感させる

・社員への発信を続ける

 

 

ここでは、無理なく導入できるシンプルな後継者育成システム例をご紹介します。

 

ステップ1 経営理念やクレドを作成する。望ましい経営者像を設定する

ステップ2 後継者候補者の適正や能力を把握する

ステップ3 後継者育成プログラムとスキルマップを作成する

ステップ4 後継者育成プログラムを実践する

ステップ5 事業計画や事業承継計画と連動させる

ステップ6 ステップ3~ステップ5を繰り返す。必要に応じて修正する。

 

■具体的にどのようにして各ステップを行えばいいのか

 

上記で紹介した各ステップの例を紹介します。

 

<ステップ1>経営理念やクレドを作成する。望ましい経営者像を設定する

 

会社の経営理念やクレドがない会社は、まずこれらを作成しましょう。

経営理念やクレドは、判断指針、行動指針となります。迷ったときのよりどころです。また現経営者と後継者が経営理念、クレドを共有することで、時代が変わっても会社の大きな方針がぶれることなく継続することができます。

 

次に、経営理念やクレドにあった望ましい経営者像を設定しましょう。これにより後継者に望むものと後継者が目指す姿がはっきりします。

 

<ステップ2>後継者候補者の適正や能力を把握する

 

後継者候補者の持って生まれた強みは何か、どのような能力があるのか、について把握しましょう。

強みの判定には、様々なツールが世に出回っています。有料のもの、無料のもの様々ありますので、会社にあったものを活用してみてください。

強みを知り、あわせて弱みを知ることで、後継者の弱みを補完するような役員体制を敷くことができます。「経営陣」というチームを作ることで、後継者が強みを発揮して経営に従事することができるようになります。

 

また、どのような能力があるかを把握することで、改めて学ばなくてもいいことや重点的に学ぶことが分かります。

 

効果的な後継者育成のためには、現状把握を行いましょう。

 

<ステップ3>後継者育成プログラムとスキルマップを作成する

 

これからの5年間で、何をいつどのように学び、身に付けるかについて、プログラムを作成しましょう。学ぶ方法は、OJTだけでなく、社内研修、外部研修等もあります。会社が負担できる部分には限界がありますので、外部機関を活用するということも有効です。

プログラム作成のポイントは、いつ頃どのようなことを学ぶのか、どのような体制で学ぶのかということを計画する、ということです。

 

また、学ぶことに関するスキルマップを作成し、どこまでできるようになればいいか、ということの目標がみえるようにしておきましょう。

 

<ステップ4>後継者育成プログラムを実践する

 

ステップ3で作成したプログラムにしたがって、実践しましょう。

実践の効果を最大限にするために重要なのは、即時的な振り返りとフィードバック、次の目標設定を行うことです。

短時間でもかまいませんので、短期的なサイクルで、学んだこと、できたこと、できなかったことの振り返りと、次に何を行うかの目標設定をおこないましょう。

また、向いていないことに無理に取り組ませるのではなく、長所を伸ばすような目標設定に心がけましょう。向いていないことは他の経営陣が補完することが可能です。

学んだことを学びっぱなしでは、身につきません。これは大人でも子どもでも同じです。ポイントは短期的なサイクルでフィードバックを行うことです。

 

<ステップ5>事業計画や事業承継計画と連動させる

 

事業承継の準備や後継者教育は、会社全体の事業として行いましょう。そのためにも、後継者教育の内容を事業計画に盛り込みましょう。また、必要なコストを事業計画に計上しましょう。

目標管理制度やスキルマップを活用して、ステップ4の短期的振り返りとは別に、半年または1年ごとの成長を確認し、後継者教育システムの全体観を見失わないようにしましょう。

 

<ステップ6>ステップ3~ステップ5を繰り返す。必要に応じて修正する

 

 最初から完璧な後継者育成プログラムなど存在しません。日々、毎年見直しを行い、気づいた点はどんどん改定していきましょう。

 完璧を求めるよりも、まずは着手することが重要です。後継者とともに育成システムが成長し、企業が成長します。全社で作り上げていこう、という姿勢で取り組むといいでしょう。

 

 後継者育成システムは、幹部育成にも活用できます。これからの時代は、各会社が人材育成システムを構築することが不可欠です。事業承継とともに幹部育成、社員育成を行えれば、後継者中心の会社の体制を作り上げることができます。

 

 

TOMAグループでは、このような後継者育成システム構築に関するコンサルティングを行っています。ご興味のある方は是非お問い合わせください。


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