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TOMA弁護士法人 弁護士前岨博とその弟子ブログ:マンスリーコラム

売買代金の振込手数料は、誰が負担する?


 売買に限らず、各種サービス料や業務委託報酬などの代金を相手方の預金口座に振り込む際の手数料は、誰が負担するのでしょうか?
 支払う側か、受け取る側か。
 契約書や請求書などに明記されていれば疑問は生じませんが、何も記載されていない場合には問題となることがあり、実際にご相談いただくケースもあります。1 件の取引であればさほど大きな負担にはならないかもしれませんが、何十件、何百件と振込みをする場合には、手数料の額も大きくなってきます。

◆民法の原則では?

 正解は、債務者、つまり、代金を支払う側が負担するのが原則です。
 「商慣習」や「一般常識」でそうなっている、と思われるかもしれませんが、実は民法に明記されています。
 民法485 条には、「弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。」という規定があります。
 そして、民法484 条には、「弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。」と規定されています。
 売買代金などのお金の支払いは、民法484 条後段にいう「その他の弁済」にあたります。
 お金の支払いは、「債権者の現在の住所において」しなければならないのが、法律の原則ということになります。これを、「持参債務」といいます。本来、債権者の所へ「持参」して支払う必要があるところ、銀行振込で支払うという合意をした訳ですから、銀行振込にかかる手数料は、民法485 条の「弁済の費用」にあたり、「債務者の負担」となるのです。

◆契約書や請求書に記載がない場合

 以上が、「別段の意思表示」がない場合の原則です。
 「別段の意思表示」というのは、例えば契約書に、「振込手数料は売り主(債権者)が負担する。」という規定を設けた場合のことを指します。このような規定が何もない場合は、法律の原則どおりとなります。契約書のチェックなどで見落としてしまうことがあるかもしれませんので、注意が必要です。
 似たような問題に、裁判となった場合の管轄の問題があります。東京と福岡で取引をしていて、東京の会社が福岡の会社に対して訴えようとしたとき、裁判所が東京になるのか福岡になるのかでは、コストなども違ってきます。次回は、裁判管轄のお話です。


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