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TOMA弁護士法人 弁護士前岨博とその弟子ブログ:安藤雄起が解説!最新裁判例

フラッシュモブに対する禁止命令に違法判断(平成29年3月8日横浜地裁判決)


ここ数年、日本でもテレビ等で耳にするフラッシュモブ。
憲法学者の定義では、特定のあるいは不特定多数の者が、呼びかけに応じて、公共の場等に参集し、公衆に対する訴求効果を期待し、あるいは行動それ自体を楽しむために、にわかに集団で行動し、終了後は直ちに解散することをいうようです。                                           本日は、このフラッシュモブが問題となった事案について書きたいと思います。

■事案の概要

海老名駅自由通路では、「広報活動」(例えばチラシ類の配布)、「催事」、「音楽活動」、「業として行う写真又は映画」等の行為を行う際には、海老名駅自由通路設置条例(以下「本件条例という」)に基づき、事前に指定管理者の承認を得なければなりません。利用期間、利用時間、使用料金も定められています。

先日、海老名市議会議員Xを含む約10名で、午後2時頃から午後3時29分頃までの間、海老名駅自由通路において、服装を揃えてサングラスを着用し、政治的な記載をしたプラカードを持って数分程度静止する行為、つまりフラッシュモブが行われました。
海老名市長は、このXの行為について条例違反と判断し、あらかじめ承認を受けることと禁止行為を行わないことを命令(以下「本件命令」といいます)しました。
この行為について、Xらは本件命令が「表現の自由」(憲法21条)を侵害し違法であると主張したところ、この請求が認められました(ただし、裁判所は憲法違反については判断していません)。

■判旨の解説

裁判所は、『広報活動』について、「自由通路における多数の歩行者の安全で快適な往来に相当の影響を与える可能性があり、利用者に利用の対価を負担させることが相当とみられる程度に、一定の場所を相当時間占有する行為」と解釈しました。
そして、本件の行動について、「特定の場所を相当時間占拠したという事実はなく」、Xは「自由通路を移動したというにすぎない」ため『広報活動』には当たらず、海老名市長の命令を違法と判断しました。
判旨のポイントは、「歩行者の安全で快適な往来の利便」(本件条例1条)を害しているか否かではないでしょうか。本件条例は、『広報活動』以外にも「催事」、「音楽活動」、「業として行う写真又は映画」であったり「集会、デモ、座込み」等を挙げていますが、いずれの行為も、歩行者の安全で快適な往来に著しい支障を及ぼすおそれが強いのは明らかです。
しかし、本件でのXらによるフラッシュモブは特定の場所に留まることなく、周囲の歩行者たちの支障を害するおそれがなかったたために、このような判断が下されました。
ただ、フラッショモブは本来人目を引くために行われるものであり(私見ですが)、パフォーマーや衣装等の程度や場所等によっては、大勢の人たちが集まってくる可能性は高いので、公衆の面前で行うすべてのフラッシュモブが、事前の許可なく当然に許されるとはいえないのではないでしょうか。


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